昨年の10月下旬に群馬県の四万温泉に行きました。今まで日帰りでは何度か行ったことのある温泉地でしたが、今回は柏屋旅館に宿泊しました。季節や曜日によった多少変動あるとは思いますが、一泊二食付きで15,000円前後で宿泊できるようです。大浴場のほかに貸し切り露天風呂が3つあり、宿泊客は無料で利用することができます。それぞれのお風呂には違った
伝説あり、映画のあのシーンも思い出され
趣きがあり、家族連れはもちろん、友だち・カップルや一人旅でもとてもゆっくりできる宿だと思います。ノスタルジックな昭和レトロ漂う宿です。また、この四万温泉街には何カ所か足湯、飲泉所、立ち寄り湯などが所々にあり、日帰りでも温泉を楽しむことができます。四万温泉の名前は、四万(よんまん)の病を癒す霊泉である、という伝説に由来します。このほど、
浸かって肌によし、飲んで胃腸によし、と外側と内側から体を癒してくれます。特に飲泉所が何カ所かあることからも飲泉は胃腸によく、日本3大胃腸病の名湯とされます。温泉を熱いまま飲めば下痢、冷やして飲めば便秘を解消とのことで、食欲増進にも効果的なようです。また、胃腸病、皮膚疾患、切り傷、擦り傷、アトピー性皮膚炎にも効果的とのことです。また、
四万温泉は全国的にも有名な草津温泉の強いお湯とは違い、無色透明のトロリとした柔らかいお湯が癒してくれるので、ピリリとした酸性の強い温泉が苦手…という方にもおススメです。群馬県は温泉大国で草津温泉、伊香保温泉など有名な温泉地は多くありますが、その中でも四万温泉はあらゆる(四万)の病に効くということが四万温泉という名の由来になっています。
群馬名物、上毛かるたでも「世のちりあらう四万温泉」と詠まれます。古くは、一昨年の大河ドラマ真田丸でも話題になった、真田昌幸ゆかりの温泉地なのです。四万温泉に最初の温泉宿を開いたのは近くにある岩櫃城主の家臣のですが、さまざまな戦の後、真田昌幸がこの吾妻地方を統治することになり、人々の嘆願を聞き入れ、この地を発展させたと言われています。
また、四万温泉街の中にある「積善館」という宿は、あの「千と千尋の神隠し」に登場する湯屋のモデルの一つです。積善館に続く橋が宿の前にあるのですが、そこから宿を眺めるとまさにあの映画の中そのものに見えます。特に夜になると宿の明かりが周囲を照らし、とても綺麗にうつります。ジブリファンにはぜひ見てもらいたい場所で、私は何度かこの光景を見ていま
すが、行くたびに興奮します。まるでそこに千尋やハク、カオナシが歩いていても…と想像してしますくらいです。
美味しいお店は?
四万温泉街の中に柏屋旅館の若女将がやっている柏屋カフェというお店があります。まず建物がとても可愛く、落ち着きのある雰囲気がたまりません。柏屋旅館と同じく昭和レトロな店内と窓から見える渓流や紅葉などは何度言っても飽きることはありません。人気メニューは温泉マークカプチーノや2つの味が楽しめる柏屋カレーでもちろんそれらの美味しいのですが、私は
イタリアンラーメンが大好きです。早い話がスープパスタのようなものなのですが、イタリアンな味もするし、エスニックな感じもあるし…と最初から最後までずっと美味しいを味わうことができます。おススメです!柏屋カフェの所在は群馬県吾妻郡中之条町四万4237-45です。お問い合わせは0279-64-2414です。
この四万温泉から草津温泉までをつなぐ林道は、歌人和歌山牧水が旅をした際に筆舌に尽くしがたいと紅葉の美しさを『みなかみ紀行』で歌った道です。その峠である暮坂峠まで四万温泉から続く道は見渡す限りの紅葉が見ものです。「燃ゆる紅葉の紅」というほどの紅葉はこの林道の紅葉を見てはじめて感じ入りました。
アクセスは?
柏屋旅館は群馬県吾妻郡中之条町四万3829です。お問い合わせは0279-64-2255です。JR高崎駅から、吾妻線で中之条駅へ。その後はバス利用となりますが、本数が少ないため注意が必要だと思います。公共交通機関の便があまり良くないため、自家用車か高崎駅からレンタカーなどの方がストレスなく動けるかもしれません。また、東京駅から四万温泉など群馬県内の温泉地をめぐる直通バスもあるのでそれを利用するのも良いでしょう。
まとめ
温泉地の雰囲気も紅葉も「ちょうどいい」のが四万温泉です。日頃の疲れをほっとゆっくり癒すのに最高の場所です。ぜひ行ってみてください。