春の七草を食べるのは、1月7日です。この日は、「人日(じんじつ)の日」に行われる「人日の節句」の行事となっています。「人日の節句」は、桃の節句・端午の節句・七夕の節句・重陽の節句9月9日)などの五節句の1つです。他のは月と日の数字が同じですが、「人日の節句」は違っています。これは、古代中国の言い伝えによるものです。
由来は?
1月から6日までで、それぞれ動物の日として占いが行われているようです。その日は、その動物を殺さない様にということになっています。1日は鶏、2日は犬・3日は羊・4日は猪や豚・5日は牛・6日は馬となっています。7日は人を占う日とされていて、この日は人を大切にしなければいけないとして罪すら問われない日となっています。
意味は唐の時代の618年から907年になると、「人日の日」に七種菜羹(ななしゅさいのかん)という7つの草や野菜を混ぜた汁物を食べる習慣となっています。官吏昇進を1月7日に決めたこともあり、この日の朝に七種菜羹を食べて立身出世を願ったと言われています。体に良い食材を摂るという事で、無病息災を願ったと言います。奈良時代に日本に伝わったと言
われていて、お正月に若菜を摘んで食べる「若菜摘み」という風習もあったということです。1月15日に、7種の穀類、米・栗・ひえ・きび・ミノ・胡麻・小豆をお粥にして食べます。平安時代になると、「若菜摘み」と7種類の穀類をお粥にして食べる習慣が結びついています。それが、今の「七草粥」の原型になっています。
種類は?効能?意味は?
春の七草の種類は、
1.セリ
別名はシロネグサとも呼ばれる、セリ科の植物です。競り合うように生えているので、この名前が付いています。独特の香りが食欲を刺激する効果があり、また栄養価が高いのも特徴となっています。血液を綺麗に保ち、高血圧や動脈硬化の抑制に作用したり・胃腸の調子を整えるという整腸効果も持っています。
2.ナズナ
ペンペン草とも呼ばれていて、麦栽培の伝来と供に日本に伝わったとされている帰化植物です。高血圧や、解熱や便秘や止血作用に効果があります。ビタミンKが豊富に含まれていて、骨粗しょう症の改善効果が期待されています。煎じた汁で洗眼すると、目の充血や痛みを和らげる効果もあります。
3.ゴギョウ
ハハコグサと呼ばれるキク科の植物で、朝鮮半島から伝わったと言われています。お茶として飲んだりすることもあり、咳止め・喉の炎症・むくみに効果があります。
4.ハコベラ
ハコベとも呼ばれるナデシコ科の植物で、「繁栄がはびこる」と言われて、縁起の良い植物です。中国では古くから薬草として使われていて、利尿・止血・鎮痛作用や歯槽膿漏の予防薬としても使用されている歴史があります。
5.ホトケノザ
正式名を、コオニタビラコといってキク科の植物です。効能は、健胃・整腸作用・高血圧予防等があります。
6.スズナ
正式名はカブでアブラナ科の植物で、「神を呼ぶ鈴」として縁起物とされています。効能は、便秘・胃潰瘍・胃炎・風邪・骨粗しょう症・がんの予防に良いとされています。
7.スズシロ
今では、大根としてお馴染みの食材となっています。根っこは「汚れのない純白」を表しているとされて、スズシロと呼ばれるようになっています。効能は、消化不良や二日酔い・頭痛・発熱・胃炎の解消等があります。
春の七草を食べる時には、七草粥が一番食べられるのが多いです。七草粥は色々な効果があり、解熱作用や咳止め・胃腸を整える・食欲増進・痛み止め・便秘改善などがあります。
調理法アレンジは?
その七草粥も普通に食べる食べ方もありますが、アレンジをして食べる食べ方もあります。
◎卵を入れた七草粥
卵は好きな人が多いので、飽きがこなくて食べやすいです。
◎あんかけの七草粥
トロトロしていて、水溶き片栗粉を最後に入れるのがポイントです。
◎七草粥リゾット
コンソメスープで煮込んで、お塩を入れてチーズを入れます。チーズが好きな人は、たっぷり入れて食べると良いです。
七草粥以外にも、食べ方があります。
◎七草入りうどん
鶏もも肉や、油揚げ等も一緒に入れると美味しさが増します。ビタミンや鉄分等が豊富ですが、特に貧血が多い女性には良いです。
◎春巻き
たっぷりのお湯でさっと茹でて、水気をしっかり絞ります。1cm幅程度に切って春巻きの皮で巻きますが、ピザ用のチーズと一緒に巻くと良いです。カリウムや、ビタミンC等が豊富です。
春の七草を使って、いろいろな調理方法があります。七草粥は「味が薄いから苦手」という人は、アレンジ方法もあるのでそのような食べ方もあります。また七草粥以外にも、いろいろな食べ方があります。昔と違って、今は味もしっかり付いているので美味しいです。
覚え方、あなたは言えますか?
春の七草は、どのくらいの人が全部覚えているのでしょうか?大体の人は覚えていますが、なかなか覚えられない人もいます。ごろ合わせでは、頭文字で覚えると良いです。
せ セリ
な ナズナ
は ハコベラ
ご ゴギョウ
ほと ホトケノザ
すず スズナ
すず スズシロ となります。
せ、な、は、ご、ほと、すず・すずと覚えると、覚え易いです。
セナはゴッホとすず2つという、少し無理がありますがこのような感じで覚えます。人によっては、違うごろ合わせもあります。自分の覚えやすい方法で、ごろ合わせで覚えると良いです。他には和歌のリズムで、覚えるという方法もあります。「五・七・五・七・七」の感じで、リズムに乗ってテンポよく覚えることができます。セリナズナ、ゴギョウハコベラ、ホトケノザ、スズナスズシロ、ハルノナナクサ となります。
種類は?
春の七草の花は、開花時期や花の特徴がそれぞれ違います。
◎セリ
開花時期は、7月~8月です。花の特徴は白色の5弁の小さな花が開き、花の時は茎が硬くて食べられないです。
見かける場所は、田んぼや溝や湿地等です。耕作放棄地等では、一面に大きな群落を作ります。
◎ナズナ
開花時期は、2月~6月です。
花の特徴は、花径15ミリから35ミリくらいの小さな白い十字花をたくさんつけます。花弁は4枚でがく片も4枚あり、雄しべは6本・雌しべは1本です。下の方に実は出来ますが、先端部には次々と蕾が出来て開花します。見かける場所は、田畑やあぜ道・道端や荒れ地等です。
◎ゴギョウ
開花時期は、4月~6月です。
花の特徴は、花や茎の先の先端に頭状花序を付けて小さな黄色い花がたくさん集まって咲きます。見かける場所は、道端や庭の隅等です。
◎ハコベラ
開花時期は、3月~9月です。
花の特徴は、茎の先に花径4~6ミリの白い小さな花を咲かせます。花弁の数は5枚ですが、深く切れ込んでいて合計10枚の花弁があるように見えます。
見かける場所は、田畑やあぜ道や道端等です。
◎ホトケノザ
開花時期は、3月~5月です。
花の特徴は、茎を伸ばすことなく地面に葉をべったりと広げています。細い茎を伸ばして、その先に黄色の花を咲かせます。見かける場所は、道端や畑や土手等です。
◎スズナ
開花時期は不明ですが、花は黄色い花を咲かせます。
アブラナ科アブラナ属で、別名「蕪(カブ)」の事です。
◎スズシロ
開花時期は、3月~4月です。
花の特徴は、4弁の花を多数付けて花の色は白色です。
アブラナ科ダイコン属で、別名「大根」の事です。
まとめ
七草粥を食べる時は、朝食で食べる人が多いです。私の家族も、もちろんそうです。でも私は、朝からというのは苦手なので昼食に食べる事が多いです。そして夕食もご飯は七草粥を食べるので、その日は1日七草粥です。食べる時はスーパーで、パックに入ったのを買ってきて七草粥を食べます。1月はお餅など、たくさん食べているのでその日は1日ゆっくりと食べます。お腹も落ち着くと思うので、たくさん食べます。でも食べ過ぎると、意味が無くなくので量は気を付けて食べようと思います。