引っ越したての頃、大きなお祭りを近所でやっているからと友人に誘われて参加しました。「西東京市民まつり」は、2000年から始まった西東京市最大規模のお祭りです。運営は西東京市市役所がメインとなって発足する実行委員会だが、市民の積極的な参加を促しています。市内の企
出店ある?宝分け?
業や飲食店がスポンサーとなり、市民が主体となって運営されています。ボランティアとして市内の中学生・高校生が訪れる方々の案内等のスタッフとして活躍しています。動員は毎年延べ10万人を超え、2016年には史上最大の19万6000人を記録しました。祭りのシーズンになる
と市内各所で、市内の小学生から公募したイラストのポスターが貼られ、街全体がお祭りを楽しみにするムードが感じられます。ジョギングコースや広大な芝生広場に出店が所狭しと立ち並びます。出店を出しているのは市内のレストランや居酒屋等の飲食店や企業、民間団体であ
り、メニューも焼きそばやたこ焼き、綿菓子などの定番から、地元の居酒屋の定番メニューまでバラエティ豊かです。また、関東圏のみならず東北や遠くは中国地方まで、アンテナショップの出張出店もあり、ご当地グルメを楽しむこともできます。さらに、自衛隊や保健所による出展
もあり、災害対策の体験や簡単な健康相談のサービスも受けられます。一般の縁日とは異なり、出店の運営が市民の方々でところどころに手作り感があってアットホームなこと、楽しめるもののジャンルがかなり幅広いことが特色だと思います。公園内の二か所にステージが設置されま
す。一つは「特設ステージ」で、普段は芝生の広場であるところに本格的な広いステージが設置されます。もう一つは、公園の入り口の道路を封鎖して作る「パフォーマンスストリート」で、観客とパフォーマーを仕切っているのがポール一本と、かなり臨場感が感じられます。この二
つで、市内で文化的な活動をするサークル・団体による発表が行われます。毎年8月頃、市の広報誌やホームページで参加申請の受付が始まったことが告知されます。応募すると、市内で練習等の活動を行っているかなどが基準となって審査され、審査の結果出演が決定されています。
パフォーマンスの種類はロックダンスやフラダンス、よさこいソーランなどのダンス、市内の学校の吹奏楽部による演奏から、サークルで練習したバンド演奏、歌手として活動する市民による歌の披露、劇団による殺陣パフォーマンスなど、かなりジャンルも幅広いです。市民の方々の
練習の成果を発表する場としても楽しめますし、思わぬクオリティのものに出会うこともあります。また、毎年特設ステージの方には戦隊もののヒーローショーがやってきます。ステージ前には100人くらいは座れる座席が用意されているはずですが、毎年立ち見が出るほどの盛況にな
り、ショーの後の握手会にも長蛇の列ができます。ここでも他の地域との文化交流があり、西東京市の姉妹都市である、福島県南会津郡下郷町からよさこいソーランのチーム「郷人」がゲスト参加しました。また、展示として、市内の野菜で組み上げた「宝船」の展示があります。土台
の白菜、かざりに人参、帆はネギなど、すべてが野菜で作られていて、写真で見てもすごいのですが、実際足を運ぶとその大きさに驚きます。使用された野菜は参加者に「宝分け」という名前で配られます。ただし、野菜をもらうには整理券が必要で、配布の際にはかなり並ばなくて
はならない場合もあります。2019年11月09日土曜日と10日日曜日の2日間です。
アクセスは?
会場は、西東京いこいの森公園(〒188-0002 東京都西東京市緑町3-2)
お問い合わせは、市民まつり実行委員会(文化振興課内)042-438-4040
最寄り駅である西武池袋線 ひばりが丘駅南口からは徒歩20分ほどです。公園の入口までは大通りで一本道なのでわかりやすいです。(西武新宿線田無駅からも歩けますが、健康な人の足でおよそ30分かかります)
バスは
・西武池袋線ひばりが丘駅(南口)
・西武新宿線田無駅(北口)
・JR中央線武蔵境駅(北口)
・JR中央線三鷹駅(北口)
から乗車し、バス停「谷戸小学校」で下車すると公園の入口が目の前です。
どのルートも普段から運行するルートですが、祭りの当日は増発する形で臨時バスが運行されます。
公園内には駐車はできず、車の乗り入れは出店者に限定されます。周辺の小学校のグラウンドや空き地などを利用して、数か所に臨時の駐車場・駐輪場が設けられますが、台数に限りがあり、午後から行くと満車になっている場合もあるので要注意です。こ
こ数年お祭りに出かけてみた印象では、駐車が大変なのと、周辺の各駅からの公共交通機関でのアクセスが充実しているので、近隣の方は徒歩か自転車で、遠方からは公共交通機関を利用するのが良いのではないかと私は思います。
まとめ
動員、会場の広さを見ても大規模なお祭りですが、同じくらいの規模のお祭りに比べて、市民の方々が参加している手作り感、アットホームさを感じ、だからといって決して内輪ノリなどではないクオリティの高さで、毎年ついつい足を運びたくなります。出店があるお祭り、市民による発
表がある文化祭という、秋のイベントのおいしいところを二つ合わせたようなイベントで、食べてもよし、見てもよしな、参加者の数だけ楽しみ
方があるイベントだと私は思います。西東京市というと、東京都内でも「それ、どこ?」と言われがちな場所で、引っ越した当初には私もまった
くどんな土地かわからなかったのですが、お祭りで端々から感じられる地域愛みたいなもので西東京市を知ることができたような気がします。市内の方だけでなく市外の方にも、ぜひ一度足を運んでみてほしいお祭りです。