日本の7月7日は七夕ですね。旧暦なので、お祭り自体は8月に行われる地域もあります。
笹の節句という七夕は、江戸時代に中国の歴法で定められた季節の節目を用いて制定しました。宮中や貴族で行われいたことが、現代の私たちにも慣れ親しむ年中行事の一つとして残っています。人々が短冊に願い事を書いて、竹に飾ります。
笹の葉さらさら、軒端に揺れる、お星さまきらきら、金銀砂子。
五色の短冊、わたしが書いた、お星さまきらきら、天から見てる。
七夕の短冊は何色がいいかしら。
歌にもあるように、五色の短冊には、絵や七夕のこと、そして、願い事をを書いて笹に掛けます。その短冊の色にも由来、そして、意味があるのです。
中国の「乞巧奠」が由来の七夕は、お裁縫の上達を願う女性が針に5色の糸を通したものを飾る風習があり、その五色は、青・赤・黄・白・黒。中国では陰陽五行説から、この世のものすべての根源である木・火・土・金・水の五つの要素で成り立っており、それらを、木は青色、火は赤色、土は黄色、金は白色、水=は黒色、と表しているのです。現代の日本では水色や紫の短冊が水を表してくれているようですね。その色には、どんな意味があるのでしょうか。
青もしくは緑には、五行説から「木」「東」仁徳を積み人間力を高める「仁」ベガである「織姫」の意味。
色彩のスペクトルの中でも、もっとも濃い赤は、「火」「南」父母や祖先への感謝の気持ちすべてのものに表す「礼」アンタレス星。
黄は、「土」「中央」知人、友人はもちろん周囲を大切にする「信」アルタイルの「彦星」。
天の川を表す白は、「金」「西」願う意志を貫き通す「義」
夜空の色の黒もしくは紫は、「水」「北」学問を学り、知識が豊富である「智」は人生や人間関係を豊かにします。
短冊の意味から願い方がわかりますね。プラダの靴がほしい、とかの物質欲求ではなく、学びや生活環境、平和を願うことだったんですね。大人が願う行事だったんですね。
七夕の飾りの意味は。
七夕の飾りは、数種類あります。幼稚園などで飾っていると、靴下までかかっていることがあって、楽しいですね。
・笹の葉
・織姫と彦星
・輪飾り、菱飾り
・吹き流し
・網飾り
・折り鶴
・神(紙)子
・財布
・くずかご
・星飾り
というように、さまざまのお飾りがあるんですね。
神様の依代である笹の葉は、邪気から守ってくれます。
棚機の織姫と牛飼いの彦星の幸せ願って、二人が会えるように天の川に見立てて輪飾りや菱飾ります。そこに、紙風船や玉に五色の紙テープ貼りつけている吹き流しは、織姫の織り糸なのです。網飾りで、豊年豊作大漁の願いを込めて、幸せを絡めとりましょう。
長寿を願う折り鶴は、お知り合いやご家族の最年長者の年齢の数だけ羽ばたかせ、竹の一番先端に吊るす神衣、紙子は、子どもが健康に育つように。
神子は裁縫や芸事が上達するとも言われていますし、人形に災い背負っていってもらおうという形代の役目もあります。
財布、巾着は、節約や貯蓄はもちろん、商売繁盛の願いをかけて本物の財布を下げるところもあるそうです。
くずかごは、もったいない、の精神です。ものを粗末にしてはいけません、という意味。七夕飾りで出た破片やくずをを入れ、飾り、整理整頓は倹約の心につながるのです。
心を明るく照らしてくれる提灯やみんなの願いが届くように星飾りましょう。
七夕の由来と意味は
天帝の娘であった織姫が彦星と出会って、恋に落ちました。二人は夢中になってしまい、棚機や牛飼いのお仕事がおろそかになってしまいました。すると、下界の衣食が貧しくなってしまったのです。天帝が怒り、天の川でふたりを割いてしまいました。けれども、二人は寂しさにくれてばかりいるので、かわいそうになった天帝は機織りの仕事始めの7月7日に会わせてあげるようにしたそうです。
7月7日に降る雨は、七夕しか会うことの出来ない織姫と彦星が天の川を渡れなくなり、流す涙になぞらえ催涙雨といい、前日の7月6日に降る雨は、織姫に会うために彦星が牛車を洗っている洗車雨と呼ばれています。
まとめ
七夕はいつころから初めて、終わるのか気になりませんか?
最近は、1週間前から7日まで、飾ったり、短冊を書いたりしているようですが、7日の夜には仕舞います。小さく切って片づけたり、神社で燃やしてもらったりするそうです。
7月7日の夜、燃えた七夕飾りが空に届くのも、なんだかロマンチックな気がしました。
歴史の長い、大人の節供でした。