熊本最大の植木市です。毎年盛大に広告されます。阿蘇の人間は肥後大津あたりの植木市を利用することも少なくありませんが、規模が全く違い、白川橋左岸緑地で開かれる植木市は、見渡す限り苗木や鉢植えの植物が並んでいます。盛大に春の訪れを実感したい時には、車で熊本市に
歴史も古く、前回の参加の感想です。
行って、白川沿いをそぞろ歩きながら、お店をひやかすために、「くまもと春の植木市」に行きます。友人に誘われて参加しました。「くまもと春の植木市」の起こりは440年以上前にさかのぼります。時の熊本城主であった城親賢(じょう・ちかまさ)公が、地域の賑わいや子供たち
のために催した市に由来すると伝えられています。現在では、熊本市だけでなく、熊本県の早春の一大イベントとして県民に広く親しまれています。2007年~2016年までは戸島いこいの広場で開催されました。2016年4月の熊本地震により、戸島会場が災害ゴミの仮置き場になりま
した。そのため、2017年は熊本西区の城山公園多目的広場で開催されています。2018年からは再び白川河川敷での開催となっています。広大な会場で行われ、日曜祝日には熊本城おもてなし武将隊が来場したりします。熊本城おもてなし武将隊は、甲冑に身を固めた3人の男性で、時代が
かった言葉使いが面白く、熊本県民に親しまれている人たちです。「くまもと春の植木市」の初日には特設ステージで抜刀のパフォーマンスを見せてくれます。熊本市近隣の自治体も1日限定で参加することが多く、震災直前の2016年2月7日には山鹿市が参加しました。山鹿市でしか味わ
えない「灯篭もなか」「山鹿羊羹」「マロンパイ」などが出品されました。また、毎年、山鹿で行われる山鹿灯篭祭りの踊りが、ステージで披露されました。なかなか山鹿に行く機会がなく、一度見たいと思っていた灯篭踊りを生で見られて感動しました。山鹿の灯篭踊りは、非常に雅
で静かな、女性美が最大限に引き出される踊りです。地域のピーアールの場にも、「くまもと春の植木市」はなっていると実感したイベントでした。熊本城マラソンが開催される日だけはお休みになりますが、連日、多くの客が訪れ、郡部の人間なら人に酔ってしまうほどです。出品
されているのは植物だけでなく、庭石や観賞用の魚、骨董品にまで及びます。凝った庭を作りたい時に必要になる物が全て揃っています。そのため、見て回るだけでも楽しく、熊本市のアパートに住んでいた時には、「将来、自分の家を持ったら、こんな庭を作ってみたい」と楽しい
空想に浸っていたものです。毎年2月から3月中旬に開催されています。平成31年2月1日~3月11日9時30分~17時まで行われました。画像はイメージです。
アクセスは?
会場は、熊本市熊本駅東側の白川橋左岸緑地です。お問い合わせは、事務局 096-324-1541
「くまもと春の植木市」は、熊本市の中心部を流れる白川河川敷で開催されます。白川河川敷は、熊本の玄関口であるJR熊本駅の「白川口」から徒歩5分です。交通の便が良いこともあり、県外客も訪れます。
※車で行く場合
熊本インターチェンジを降りて東バイパスを熊本市街地方面に約30分行きます。泰平橋から右折入場は禁止されています。産業道路から左折侵入するようになっています。
※JRで行く場合
熊本駅下車。白川口から徒歩5分です。※熊本市電で行く場合同じく熊本駅前電停で下車します。徒歩5分です。
まとめ
「くまもと春の植木市」は、全国的にも知られている大きなイベントです。早春の熊本に春を呼ぶ行事です。2019年は暖冬傾向で、雪が降ったのはわずかに2日でしたが、雪の多い年には、初日の2月1日はまだ冬という装いで、春を待ち望む気持ちの方が強い頃です。特に阿蘇の住民
は、2月上旬から中旬にかけて大雪を警戒しなくてはならないのが常なので、沢山の植物が並ぶ様子に、春を待つ気持ちが支えられます。春を待つ気持ちは、現在は熊本地震からの復興を望む気持ちと重なりあっています。2019年は熊本地震から3年。震災からの復興に個人差が大きく見
られるようになり、被災者の半ば以上は意気消沈しています。先が見えない不安にひしがれています。そのため、わずかでも気をほぐしたいという思いも込めて、「くまもと春の植木市」に出かけました。「くまもと春の植木市」の会場周辺にも、まだ震災の傷跡は見られます。熊本市
の中心部でもその状況です。郡部に行けば行くほど、取り残されています。そうした状況をなんとかしのぐイベントとして、2019年の「くまもと春の植木市」は特に印象に残りました。