根っからの盆踊り好きの私。夏の風物詩ですが、年中踊れたらいいのと常々思っています。築地本願寺の盆踊り大会の存在を知ったのは、平日休みの仕事についていた時期でした。どこかの盆踊りに行きたいけれど、土日は休めない。どこかで平日にやっている盆踊りはないかなとネットで調べていて、その存在を知りました。築地本願寺納涼盆踊
り大会は7月下旬から8月上旬の間の4日間。この築地本願寺の盆踊り大会、平日も入れて4日間も開催されているんです。ちょうど私の休みの曜日にぴったり合っていたので、ぜひ行こうと決めました。築地本願寺は、江戸時代に京都の西本願寺の別院として建立された浄土真宗本願寺派の寺院です。東京のお寺の代表格とも言える立派なお寺で
す。盆踊りは本来お盆の夜に踊るもの。お盆に帰ってきたご先祖さまを迎えたり送ったりするための風習です。夏の楽しい行事というだけではなく、慰霊や供養の意味を持つ宗教行事でもあります。築地本願寺の盆踊りも、こうした意味や風習にのっとって開催されています。由緒あるお寺の境内で踊る盆踊りは格別ですよ!2019年は7月31日水
曜日から8月3日の土曜日の4日間開催されます。踊りが始まる前には、本堂の仏様に向かって、みんなで手を合わせます。楽しい時間の前に、厳かな気持ちになるひと時です。会場は広い境内にやぐらが組まれ、提灯の明かりがともります。これは「中央区夜景八選」にも選ばれている景色です。やぐらの上や周りでは「大江戸助六太鼓」の生演
奏もあり、迫力ある演奏で会場を盛り上げます。やぐらを囲む踊りの輪は2重3重に広がり、平日でもとても賑わいます。集まるのは決してお年寄りばかりではありません。浴衣姿の若い女性や、外国からの観光客かな?といった感じの人、時には仕事帰りらしきスーツ姿の人も見られます。踊りだけではなく、会場内には築地らしい食べものの屋
台もあります。もちろんビールなどのお酒も。テーブルや椅子が用意されているので、座って楽しむこともできます。踊るのに邪魔になる荷物は番号札と引き換えで預かってもらえます。築地本願寺の盆踊りの魅力は、曲目の多彩さです。「東京音頭」「炭坑節」など誰もが知っている定番曲から、歌謡曲に振り付けしたちょっと艶っぽい踊り、
体操感覚で踊れるものなど、おどろくほどの曲数があります。「築地音頭」と「法輪音頭」はこの盆踊りならではの曲。太鼓の生演奏付きで踊る「大江戸助六音頭」は、ちょっと振り付けの難易度が高めですが、その分踊れるようになると満足度の高い一曲です。やぐらの上では練習を重ねた上手な人がお手本に踊っているので、見よう見まねで
十分踊れます。浴衣姿の子どもや、酔っぱらって楽しそうなおじいちゃん、友達同士でやって来た若い女性グループなど、いろんな年代の笑顔が見られます。「踊りはちょっと自信あります」といった雰囲気の、浴衣姿の若い男性の姿を見たこともあります。そういう輪の中にいると、世の中に盆踊り好きな人はこんなにいたのか!とうれしくなっ
てしまいます。ちなみに私は、YouTubeで動画を探し、振り付けを練習してから行きました。探すと結構見つかるので、その場でドヤ顔したい人は予習していくともっと楽しいですね。
アクセスは?
会場は、東京都中央区築地の築地本願寺です。電話番号は03-3541-1131
築地本願寺へのアクセスは、東京メトロ日比谷線の「築地」駅なら出口直結。有楽町線の「新富町」駅4番出口から徒歩約5分。都営地下鉄浅草線の「東銀座」駅5番出口から徒歩約5分、大江戸線「築地市場」駅のA1出口から徒歩約5分です。
まとめ
浴衣姿が一番映えるのは、花火の下ではなく盆踊りの輪の中!と私は思うのですが、盆踊りは若い世代にはあまり浸透していない文化のように思います。「夏を感じるイベントには行きたいけれど、土日は休めない」という人にも、平日日程のある築地本願寺納涼盆踊り大会はオススメです。夜9時までやっているので、仕事帰りに寄ることも可能です。もしかした
ら、そのままハマって連日通ってしまうかも……!?一人で参加しても全然さびしくないというのも、盆踊りのいいところです。だってずっと踊っていればいいんですから。むしろ友達と行くと、踊りに夢中で話す暇がなかった!なんてことも考えられます。実際に私は友達を放り出して踊ってしまい、ちょっとひんしゅくを買いました。盆踊りは、孤独な人が増え
た現代にもかえって似合うイベントなのではないかと思います。流行ってほしいですね。そうしてこの世に盆踊りイベントが増えて、毎晩踊りに行けるようになったらいいのになあと私は常々思っています。