2018年34回になる有松絞り祭りはまだまだ歴史の浅い祭りですが、江戸時代より受け継がれてきた伝統工芸である有松絞りの魅力を十分に堪能できる祭りとなっています。有松絞りの歴史は、尾張藩が有松絞りを藩の特産品として保護し、竹田庄九郎を御用商人に取り立てたことからはじまりました。
有松絞り祭りの由縁は?
旅人が故郷へのお土産にと、きそって絞りの手拭、浴衣など を買い求め、これが街道一の名産品となり、その繁栄ぶりは、北斎や広重の浮世絵にえががれたましたが、鳴海の宿は有松を描いたもので、「名産有松絞り」と記してあります。
有松絞りの他、江戸時代には宿場町として非常に栄えた有松の古い歴史をこの祭りを通じて知る事ができる祭りとなっています。日本建築の美しさを今に伝える町並みは、200年を経過した貴重な文化財であり、その景観は、名古屋市の町並み保存指定第一号として、また全国町並み保存連盟の発祥地としても知られています。
また、普段は中々できない古い町並みに出店している店舗や、その他地域から出店している方々との交流を楽しむ事ができるお祭りとなっています。
有松絞り祭り、参加もできる。
まず、なんと言っても有松絞りを誰でも気軽に参加できることがこのお祭り最大の魅力です。ベテランの職人さんによる様々な絞りの実演を見ることができます。また小さな子供でもできる簡単な体験から、大人向けの複雑な絞りの模様付けまで多種多様な体験ができます。
子供向けにはハンカチに簡単な模様をつけることができる体験があります。ただ、それぞれ模様の形や大きさなどが違う為、自分だけのオリジナルの染物ができるようになっています。
時間も子供が飽きない程度の時間になっており、幼稚園児の子供でも飽きずに作ることができました。子供でも分かるようにボランティアの方が親切丁寧に教えてくれます。子供には若い方が教えてくれて、親が見てなくても、小学生ぐらいならじぶん一人で作れちゃいます。
また、上級者向けには複雑な模様を使った染物の指導をベテランの方から教えて頂くことができ、一点物を作ることができとても貴重な体験ができます。染物色についても様々あり、最後に染める時はベテランの方が染めてくれます。大体どの体験も1時間ぐらいで作れちゃうと思います。
また、フードについても様々な店舗が出店しており、去年は高浜市の有名な鶏めしなどを食べることができました。その他にも地元の窯焼きで焼いたパン屋さんや、イタリアンの屋台なども出店しており、様々な料理を味わうことができます。古い町並みを見ながら食べ歩きができ、それだけでも1日が終わってしまう内容になっています。
フード以外に隠れたおススメなのが有名高校の吹奏楽演奏です。地元で全国大会にも出場している高校が、古い町並みを歩きながら演奏したり、駅前広場ではマーチング演奏を聴くことができます。普段、中々高校生の演奏を聴くことができないので、こうした演奏が聴けるのは貴重な体験になると思います。
高校生だと思って聴いていると驚きますよ。とても迫力のある演奏で、多くの方が足を止めて聴いていますよ。また、各所に山車も置いてあり、地元の方による説明も聴くことができ、有松の歴史触れることができます。
有松絞り祭りへ交通機関は?駐車場は?
名鉄名古屋本線有松駅下車になります。準急・普通電車でしか停まらないので注意が必要です。名古屋駅からなら約30分程で着きます。市営地下鉄からでもアクセス可能です。市営地下鉄桜通り線徳重駅を下車。
市営バスにて鳴海団地行きのバスで行くことができます。ただ、当日は開催場所近くでは交通規制などで渋滞が多いですので、名鉄電車でお越しになるのが、良いと思います。車でお越しになる場合は、近くに駐車場が無い為、名鉄沿線の駐車場に駐めて電車でお越しになる方が良いと思います。
有松絞り祭り
開催期間:2018年6月2日(土)、3日(日)2日間
住所:有松・鳴海絞会館(有松絞商工協同組合)
〒458ー0924愛知県名古屋市緑区有松3008番地
電話: 052ー621ー0111