毎年旧暦1月17日に行われるきねこさ祭りをご存知でしょうか?きねこさ祭りは名古屋市中村区の西端にある七所社にて例年行われる冬のお祭りです。このお祭りは厄除け、子孫繁栄、天下太平、五穀豊穣などを祈念して行なわれるもので、そのメインとなる催しは隣接する庄内川にて行われる川祭りとなっています。旧暦1月17日と言われても「?」というかんじですが、
歴史は?
2019年は2月21日になります。このきねこさ祭りは神社が創建したと言われている元慶8年(884)年ほどまで遡ると言われており、現在も使用され続けている祭具などが鎌倉時代以前の様式を色濃く残していることからも、鎌倉時代から今の形とほとんど変わらないものだったと言われています。開催地である七所社には神社創建前からあると言われている日本武尊腰掛
岩も有名で、この岩はその名前の通り日本武尊が東夷へ向かう際にここで腰かけたことから名前が付けられたと言われています。祭礼は後厄と言われる42歳の男性たちと厄年の子供たちによって執り行われます。彼らは神社内の社務所で3日間におよぶ禊を済ませたあと祭礼に向かいます。祭礼は1日を掛けてさまざまなものが行なわれますが、主となるのは先ほども書いた川祭
りです。この祭礼では隣接する庄内川に竹を立て、祭礼者たちが川に入ってそのうちの1人が竹に上りこの竹を倒すのです。そしてこの竹の倒れた方向で1年の吉凶を占うとされています。このきねこさ祭りでは1日を掛けて様々な祭礼がおこなわれますが、その祭礼を見学するということ以外に露店も多く立ち並ぶのでそういったものを楽しむこともできます。基本的に露店は七
所社の正面から続く参道にて行われ、普段は静かな住宅街の道路がかなりの人で賑わうこととなります。祭礼の間にはこのような露店で屋台グルメや射的・くじなどを楽しむと良いでしょう。またせっかくですので古墳などもある七所社境内を散策するのもおすすめです。境内は祭礼がおこなわれるとき以外は露店の立ち並ぶ参道ほどは混んでいないので、休憩にも良い場所
となっています。名古屋の三大奇祭と呼ばれることもありますが基本的には地域のお祭りですので、アットホーム感も楽しめます。ただ日程に関しては注意事項があります。旧暦の1月17日に行われるので毎年日付が前後するのです。概ね2月中のどこかになることが多いので、年が明けたら情報を検索し開催日を調べておくと間違いが無いでしょう。お祭りのメインはやはり
見どころは?
迫力ある祭礼、川祭りでしょう。1年でもっとも寒い時期でもあるこの季節にさらし1枚の祭礼者たちが川へ入り竹を倒す様は実際に見るとかなり迫ってくるものがあります。ちなみにこの祭礼の際は見物客で川岸がかなり込み合います。なのでおすすめは早めに祭り会場へ行き川岸で待機してなるべく前の方で見ることです。このイベントを見てからゆっくりと露店を見てま
わっても十分に時間がありますので、まずは川へ向かうと良いでしょう。また、もう一点注目したいのは15時30分から行われる厄除けの儀式です。七所社の境内内で行われるこの儀式では、祭礼者の中心的存在である役者が持つ祭具に触れることにより厄を落とすことができると言われています。これも実際に触りたい場合は早めに境内に入り良い場所を確保しておく必要
があります。そのためにはその前に行なわれる古式行列を見るかどちらかに専念した方が良いかもしれません。ただ、古式行列もかなり見栄えのするものですので、何年か通ってどちらもじっくり見るというのも良いかもしれません。
アクセスは?駐車場は?
七所社は、名古屋市中村区岩塚町字上小路7番地です。場所は境内及び参道、庄内川といえば、わかりやすいですね。問い合わせ先は、052-412-367です。最寄りの駅は市営地下鉄東山線の岩塚駅となります。岩塚駅からは西にまっすぐ歩けば到着しますのでまず迷うことはありませんが、距離はかなりあります。徒歩だと15分くらいでしょうか。急ぐ場合は市営地下鉄東山線
中村公園駅から出ている市営バスで戸田荘行きもしくは服部行きに乗り岩塚本通五丁目で下車するのがおすすめです。ちなみに駐車場は祭りの際には解放されませんので、車で行くのはおすすめできません。また、境内から南へ続く参道には露店が立ち並び、この日は終日通行止めとなります。周囲も古い街並みで細い道が多いので車で行くのは止めておいた方が良いでしょ
う。それでも車で行く場合は、岩塚駅周辺のコインパーキングに停めて歩くのが良い選択肢となります。隣駅から、と考えられるほど、駅の間は近くないので、お気を付けください。駅の近辺に駐車場は多いですが、通常とは異なるので、これもまた、チェックが必要です。
まとめ
きねこさ祭りは全国的には有名な祭りではありませんが、露店もかなり並びますし川祭りや厄落としなど見どころが多くあります。一度は見に行くことをおすすめします。