阿蘇高菜が大好きで、直接収穫して漬物にしたいと思ったからです。高菜は熊本県阿蘇地方の特産品です。桜が咲く前に収穫できる冬の葉物野菜が高菜です。高菜は冬が厳しい年ほど、味が引き締まり、ピリリとし
大量購入したいけど、重い。コロナで延期?いつ?
た辛さが楽しめます。阿蘇に住む人間にとっては、嫌だった冬の寒さが美味しさで報われる感じになります。熊本に住んでいなかった頃より、阿蘇に住んで冬の厳しさに悩まされるようになってからの方が、高菜への
愛着が増しています。阿蘇たかなまつりは、阿蘇に住むそんな人々の高菜への思いが凝縮した、収穫体験のできるイベントです。お祭りなのに、手持ちの漬物おけを持参するというのもユニークです。阿蘇たかなま
つりには、各人が手持ちの漬物おけで10リットル以上の大きさのものを持ち寄ることになっています。そうした気取らない姿勢が、この祭りの特徴です。阿蘇たかなまつりは、地元の若手農家で組織する「阿蘇たか
なまつり実行委員会」が主催しています。種まきから追肥、生育管理などを実行員会の農家さんが行なっています。高菜畑で高菜の収穫を体験できるのがポイントです。参加費は1000円です。これは高菜6キロ分で
す。塩、コショウ、漬物用のビニール袋は配布されます。私は塩ととんがらしを使って高菜をつけますが、高菜には洋風の食べ方もあり、最近はコショウを使ってつける人も増えているようです。コショウの配布も
あります。高菜は「摘む」とは言いません。「折る」と言います。茎をポキリと折って収穫します。まだ肌寒い空気が漂う畑に入り、腰をかがめて高菜を折っていると、土と高菜の青臭い匂いが鼻孔に充満します。
高菜畑は集合場所から歩いて5分のところにあります。長靴に履き替えて、帽子をかぶります。屋外での作業になるので、防寒着を着た方が無難です。畑での収穫作業ですが、予約は不要です。当日思いついていきな
り畑に行っても、高菜折りを体験できます。高菜折りは初めてという人には、実行委員会の農家さんがコツを教えてくれます。漬物おけは持参するのが普通ですが、持っていない人には会場で販売しています。800
円です。高菜漬けの方法も、実行委員会の農家さんが丁寧に指導してくれます。阿蘇たかなまつりは雨天決行です。雨が降っている時は雨合羽を着ての収穫作業になります。祭りの華やかさとは程遠い地味この上な
いイベントですが、この時期には天気の変化が激しく、気候が安定した頃まで待っていると、高菜の旬を過ぎてしまうため、雨合羽を着て作業することになります。阿蘇の山々を遠くに眺めながら、広い高菜畑で高菜を
折っていると、普段のストレスを解消できます。また、高菜漬けを自分で作るのも楽しいものです。高菜漬けは「浅漬け」と呼ばれる、緑色がきれいな漬け上がりのものと、「古漬け」と呼ばれるべっ甲色になったも
のがあります。炒め物に適しているのは古漬けですが、収穫したての高菜を自分で漬ける時には浅漬けが美味です。漬けて数日経ったものを親しい人におすそ分けするのが、阿蘇地方に住む人間のならいです。阿蘇た
かなまつりの開催日は、毎年異なります。高菜の生育状態によって判断されるためです。茎が20~30センチまで伸びたところで、高菜は収穫時期を迎えます。その年の寒さによって、高菜の生育状態は異なるので、
まつりが開かれる日取りは、年によって1週間くらい前後します。2020年3月14日と3月15日 午前9時から11時まで開催されます。コロナで危ぶまれますが、まだ、中止の告知されていないので、やっぱりみなさまに
知ってほしくて、お知らせしようか迷いましたけど、やっぱり告知しました。画像はイメージです。
アクセスは?
会場は、はな阿蘇美の駐車場に集合(阿蘇市小里781)
お問い合わせは、0967-34-1600
はな阿蘇美へは産交バスでも行くことが可能です。「阿蘇駅前行き」「阿蘇医療センター行き」「杖立行き」がはな阿蘇美入り口を経由します。1時間に1本の割合です。熊本地震の影響がまだ続いており、国道57号
線ルートには一部通行できないところがあります。長陽大橋ルートを利用すると便利です。212号線を「阿蘇草原保全活動センター」で曲がると、はな阿蘇美ローズガーデンに出ます。
まとめ
阿蘇たかなまつりは、阿蘇の特産品である高菜を自分で収穫して自分で漬けるというイベントです。阿蘇の若手農家さんが主催して、高菜の収穫時期を見定めて毎年開催日を決定します。どこまでも土の香りがする
イベントです。そのためかリピーターが多く、毎年、参加を楽しみにしている人が多いイベントです。初めての人には、実行委員会の農家さんが丁寧に対応してくれるので、親子で参加しても大丈夫です。高菜は、
阿蘇の厳しい冬が味付けしている葉物野菜です。冬の寒さが厳しい年ほど、高菜は味わいを増します。桜が咲く前に行われるイベントで、屋外での地味な作業が中心なので、晩冬の阿蘇の空気と土の匂いを満喫でき
ます。阿蘇の山々を遠くに眺めながら、ひたすら高菜を折っていると、日常のストレスを発散できます。漬けた高菜の浅漬けを知り合いに振る舞うのも楽しみです。