能代市は秋田県の北部に位置する小さな町です。バスケットボールの町で有名です。その能代には古くから続く、伝統的な夏の祭り、「能代七夕」という七夕行事があります。
能代七夕はいつ?由来は?
平成30年8月3日金曜と4日土曜の二日間行われます。スケジュールは…
午後5時40分から6時20分 全灯籠スタート位置に移動
6時30分 挨拶・音頭上げ
6時40分 運行
8時 揃い打ち
9時30分 終演
太鼓、笛、田楽と呼ばれる長方形の灯籠を子供たちが頭に乗せ、巨大な鯱を冠した城郭型の灯籠を引き回し、町中を練り歩きます。灯籠の形は天保時代(1830年〜1844年)に、名古屋城を模して城郭型が作られ、これが町の人たちに好評を得て灯籠型の大型化が進み、高さ五丈八尺(17.6メートル)、幅三間四方(5.4メートル)もある灯籠を夜明けまで引き回していたそうです。
しかし、電気の普及により電線が町中に張り巡らされ、その高さは制限され約7~8メートルの形になり、現在の電線の下を通る際に鯱が倒れるという仕掛けが作られてその仕様も迫力があるものとなりました。平成24年に、能代市101号線の電線の電線の地中化が完了したことによって、五丈八尺の大きさの灯籠を運行出来る環境が整ったのを機に、昔の大型の灯籠を復活させようという試みがなされました。
年々若い世代の人達が能代から市外県外へと出て行ってしまい、かつての活気ある町から活力が低下してきた昨今、この大型灯籠を復活させ、能代の活力を取り戻したい、元気にしたい、能代に誇りを取り戻したい、というコンセプトで、1世紀の時を超えて「能代七夕」として大型灯籠を復活させたようです。
そして、平成25年に初の能代七夕「天空の不夜城(嘉六)」の運行に至ります。五丈八尺(17.6メートル)の大型灯籠が約1世紀ぶりに能代の町に聳え立ちました。その翌年の平成26年には城郭型灯籠では日本一の高さを誇る24.1メートルの「愛季(ちかすえ)」を加え、能代の町を練り歩くに至りました。
見どころは?
見どころは、能代の不夜城は日本で最も幻想的な山車のパレードと言われる通り、なんと言っても高さ15メートル、24メートルを超える大型灯籠が街を練り歩くという事です。高さ15メートルを超える巨大な灯籠が組み立てられ、その形は屋根が幾層にも重なる昔の城や、他の複雑な息を呑むような形で表現されています。灯籠は中から電飾で照らされ、紙が虹色に輝きます。
夜の街を練り歩くその姿は本当に幻想的で綺麗です。さらにその灯籠の周りには太鼓、笛、田楽が同行し、それらが奏でる囃子も幻想的な空気を助長し、おとぎ話から出てきたような空気感を作り出しパレードします。田楽の灯や太鼓、笛の音が町中に鳴り響き観客もそれに手囃子で参加し町一体となり幻想的な夜を共に作り出すのも「能代七夕」の1つでしょう。
アクセスは?駐車場は?
能代市までの交通手段としてはまずは秋田市方面からですと、国道7号線を北上する事約70キロ、約1時間30分走ります。または、秋田自動車道を北上し能代南IC出入り口から大館方面へ国道7号線を北上する事、約6キロ。10分程走ります。または秋田自動車道を北上し、能代南IC出入口から大館方面へ国道7号線を約6キロ、101号線を八峰町方面へ約10分。青森方面からですと、国道7号線を大館、能代方面に南下します。
大館まで南下するとそこから約50キロ、60分程走ります。または、東北自動車道・碇ヶ関ICから小坂ICを通り大館南ICから国道103号線、国道7号線と経て南下します。岩手方面からですと、東北自動車道・十和田ICから大館能代方面へ国道103号線、国道7号線を経て約50キロ、1時間半程走ります。
宮城、仙台市方面からですと、東北自動車道・仙台宮城ICから北上ICを経て秋田自動車道へ向かいます。能代南ICから大館方面へ国道7号を走ります。仙台からですと3時間半程です。当日の駐車場は市内の公民館、学校の運動場、市役所など臨時駐車場となります。遠い駐車場でもイベント本部まで徒歩15分程です。場所は、秋田県能代市元町 問い合わせ先は、0185-52-6344
まとめ
「能代七夕」は町の活気の復活、誇りの復活、町を元気にしたい、という思いから1世紀の時を経て大型灯籠を「天空の不夜城」として蘇った祭りです。ライトアップされた「天空の不夜城」が能代の町を練り歩く姿は非常に幻想的でおとぎ話の世界から飛び出してきたような世界観となりますので是非1度ご覧になりにきてはいかがでしょうか。