地元のお祭りだからです。祖父母の家のすぐそばが開催地なので散歩がてらよく行っていたそうです。中学生のころには一大イベントと化して、友人たちとこぞってお祭りに出かけました。行徳は古くは製塩の町として栄え、その河岸(祭礼河岸)の水路安全と豊漁を祈願するお祭りです。水神宮は漁師の豊漁や海難除けの守り神として古くから崇められてきました。ま
湊水神様祭礼はいつ?
た、江戸川は生活水路でもあったので船の安全運航、子供の水難除け、水泳上達などを祈願して六月末日の夜にお参りしていたそうです。そして次第に祭礼の形態をとり、年々盛大になり地域の人たちに親しまれてきたのが水神宮まつりです。この一帯は徳川家康が開通させた小名木川を通じて江戸の徳川家に塩を納めていたと言われます。また、成田や鹿島詣する船旅の中
継地点としても栄えたらしく当時は大変な賑わいだったことが記録に残っています。その中には松尾芭蕉や勝海舟の姿もあり、この水運を利用したとされます。行徳、マイナーな町に思われるかもしれませんが歴史的資料にちょくちょく登場しています。今ではお祭りの時期以外は人気のないこの堤防ですが、6月のこの時期には江戸川堤防沿いに100店以上の屋台が並び、
かつての盛り上がりをみせるかの様です。地の人たちは行徳弁なまり(落語で聞く江戸っ子みたいな喋り方をご想像いただければ)の口調で、町自体、江戸時代の面影を残す旧家や寺、重要文化財が点在し、江戸時代にタイムスリップした気分になれます。行徳千軒寺百軒と言われるほどお寺が多く、たくさんの宮大工が移り住んでいたことから神輿師の町としても有名で
す。湊水神様祭礼は通称「水神様」と呼ばれています。毎年6月の最終土曜日17時から21時までと短いのですが、とても楽しみなお祭りなのです。特別珍しいことをするお祭りではありませんが、だからこそ昔ながらの気分が味わえる、そんな空間です。昨年は推計1万人の方がお越しになったそうです。このお祭りは地元の小学生、中学生が多くまさに地元感あふれる
お祭りだと思います。水神様なら夜遅くまで出歩いても親御さんもあまり口うるさくならないのではないでしょうか。それだけ親しまれているお祭りです。かくいう私自身もこのお祭りは格別思い出があります。当時は制服姿の同級生たちの私服姿を見たり、見回りにくる先生たちのよそ行きの顔ですとかいろいろ別の楽しみがありました。何より夜遅くに家族と別に友人た
ちとだけで出歩くなんてことなかなかない経験だったので、すべてが新鮮でした。今と違って友人たちとすぐ繋がれる時代ではなかったので本当に素敵な思い出のひとつです。近頃は妙典駅に人が増えていたり、市川市のPRも盛んなので観光客も増えつつあります。6月末の土曜日にお近くにいらした方はちょっとのぞいてみてくださいね。
アクセスは?
水神様は千葉県は市川市の行徳で開催されます。湊水神宮を目指していきましょう。千葉県市川市湊1とナビ入れるとわかるかと思います。お問い合わせ先は、市川市観光協会 047-711-1142です。交通手段はJR総武線本八幡駅から行徳駅行きバス「押切」下車徒歩1分、または東西線行徳駅もしくは妙典駅から徒歩5分です。地元の小さいお祭りだったので駐車場はありま
せんが、近辺や駅周辺にコインパークが充実しているので困ることはないと思います。ただ、会場周辺はひとでごった返しているので、なるべく駅周辺でコインパークを探すかもしくはバスでのお越しがおすすめです。個人的には水神様だけでなく色んな見どころが行徳にはあるので妙典駅から散策しながらのコースが一番おすすめです。初夏は町全体にノスタルジックな雰囲気が出ていますし。
まとめ
地元ならではのお祭りだったのが年々規模が拡大しているかのように見受けられます。元々は毎年6月30日開催で平日でも行われていましたが、観光客も来ることを見込んで6月の最終土曜日となったそうで時代の流れを感じます。江戸時代から脈々と続くお祭りで小江戸の空気を是非体感してみてください。