茅ヶ崎に夏の到来を告げる暁の祭典「浜降祭」は歴史が古く神奈川県の無形民族文化財に指定されており、県下でもお神輿で有名なお祭りです。県外からも見物に来られる観光客の方がおられます。茅ヶ崎に住むようになって浜降祭のことは知っていたのですが、早朝のお祭りということもあり10年以上足を運ぶことがありませんでした。初めて「行ってみよう」と思ったの
歴史あるお祭り
は知り合いがお神輿を担ぐことになったからです。興味を持つようになって色々調べてゆくうちに、浜降祭が茅ヶ崎にとってひじょうに大切な「神事」であることがわかってきたのでした。茅ヶ崎市内の氏神たちが集結し今年1年の地域の安全を祈願しながら禊をするのです。400年も前からずっと継承されてきたこのお祭りに一度も参加しないのは茅ヶ崎市民として恥ずか
しいことだと思い参加することにしました。浜降祭の由来は諸説あるのです。天保9年(1838年)に寒川神社の氏子と前鳥神社の氏子が喧嘩になり、寒川神社の神輿が川に落ちて行方不明になる事件がきっかけであるという説が有力であるとされています。数年後、神輿は南湖に住む鈴木孫七という男に発見され、それを機に寒川神社が南湖で禊をするようになるのを他の氏
神神社もまねて現在のように禊が合同で行われるようになったのだそうです。現在では茅ヶ崎市内、寒川町内から34の神社が浜降祭に参加しています。地域の氏神さまが集結して禊を行うことで地域一帯が清められ海の安全と地域発展に繋がると信じられているのです。屋台や露店は夜に出店されるのが普通ですが、浜降祭は早朝のお祭りなので朝の4時より営業します。朝の
朝が早い
屋台は珍しくて普通のお祭りとは違った雰囲気を楽しめます。お祭りの会場である茅ヶ崎西浜海岸のお神輿が勢ぞろいする浜辺に出店しています。
祭典の進行です。
午前4時30分頃 一番神輿入場
午前7時 浜降祭合同祭開会式
午前8時 お発ち
午前9時 祭典終了
とにかく朝が早いお祭りです。朝日をバックに集結したお神輿が連なる光景はこのお祭りでしか見ることができません。圧巻です。また、このお祭りの最大の見どころは海岸に集結したお神輿たちが実際に海に入って禊をすることです。氏子たちが神輿をかつぎ「どっこい、どっこい」という独特の掛け声で海の中へ突入してゆきます。観ている方はお神輿が転覆してしまわ
ないかハラハラ・ドキドキです。この光景見たさに最近は外国の方もたくさんお祭りに参加しています。
アクセスは?
会場は茅ヶ崎西浜海岸、サザンビーチ西側の海岸です。JR茅ヶ崎駅南口から徒歩約20分で西浜海岸には到着します。
お問い合わせは、茅ヶ崎海岸浜降祭実行委員会(寒川神社総務課内)0467-75-0004
現地には駐車場がありません。茅ヶ崎駅南口からは徒歩またはバスを利用することになります。当日のお祭りの時間帯は無料シャトルバスが約10分間隔で運航します。
茅ヶ崎駅南口発は朝7時~9時
サザン通り南発は朝7時30分~9時15分
また、交通規制のある箇所がありますのでご注意ください。
茅ヶ崎駅~中海岸2丁目信号まで 午前2時~4時
浜見平交番前信号~1つ目の信号 午前3時~5時
浜見平入口信号~サザンビーチ交差点 午前3時30分~9時
まとめ
それぞれの神輿は入場すると次々に海へ入って禊をします。会場内は神輿が激しく練りあうので小さなお子さんなどをお連れの親御さんはご注意ください。とにかく、迫力満点のお祭りですので一見の価値あります。市内の氏神さまが一堂に会する会場で行われる神事は氏子も参加者も静かにこれからの1年の海と地域の安全をともに祈ります。その間はその空間がパワースポットのように神聖な場所となります。ぜひ一度、ご自身の目で浜降り歳を体感してみて下さい。