「熊谷うちわ祭り」は毎年7月19日と23日に行われる愛宕八坂神社の例大祭で、「関東一の祇園」と呼ばれています。来場者数70万人を超える、関東圏で最も大規模なお祭りの一つです。
熊谷うちわ祭り、日程は?由来は?
もともとは厄除け祈願として見物客にお赤飯を配る「熊谷の赤飯振る舞い」という風習があり、お祭りの名物となっていました。それがあるときお赤飯の代わりにうちわを配ったのが評判となり、現在のように「熊谷うちわ祭り」と呼ばれるようになったそうです。
お祭りは全部で5日間ですが、1日目と5日目は関係者のみで執り行われる非公開の神事のため、一般向けとして参加できるのは中3日間です。
お祭りの期間中は中山道(国道17号)に交通規制が敷かれ、夜間は歩行者天国となり、車道の両脇にはところ狭しと出店がひしめき合います。私は今は地元を離れていますが、生まれも育ちも熊谷です。
普段は駅前ですら寂しいくらいにひと気がない街も、失礼でごめんなさい♪ このときばかりは見物客でごった返します。自分が生まれ育った土地にたくさんの人が楽しげに集まってくる様子は、子ども心になんとなく誇らしいような気持ちがしたものです。
熊谷うちわ祭りの叩きあい?
熊谷うちわ祭り、いきなり出店を見て回るのも良いのですが、せっかくならばまずは「お祭り広場」に設置された愛宕八坂神社の行宮(御仮宮)にお参りをしていただきたいと思います。場所は熊谷市役所通りと星川通りの交差点、つまりは道路のど真ん中ですが、うちわ祭りのときだけお祭り広場に変わります。
ここには本宮から御霊を遷された神輿が置かれており、お賽銭をあげてお参りをすると、熊谷うちわ祭り公式の青いうちわが貰えます。うちわ祭りの名の由来どおり、街の至るところで様々なうちわが配られていますが、この青いうちわは行宮でしか手に入りません。ぜひこれを片手にお祭りを楽しんでいただきたいと思います。
お参りが終わったらいよいよ出店ですが、前述のとおり中山道を中心に、星川通りと市役所通りにもたくさんの屋台が軒を連ねます。ただし、基本的に屋台が出るのは、3日間の内21日と22日です。初日の20日にもなくはないのですが、本当に申し訳程度、ちらほらと点在しているという感じですので、出店がお目当ての場合はちょっと注意が必要です。
通り沿いのスナックや居酒屋が表にサーバーを出して、生ビールを販売していたりするのも嬉しいものです。個人的には、サーバーを渡り歩いて5大ビールブランドを制覇しつつ、焼きそばやじゃがバター等をつまむのが毎年の楽しみです。出店で缶ビールを売っているところもありますが、せっかく暑い熱い夏の熊谷、どうせならキンキンに冷えた生ビールをお祭りのお供にしたいところです。
そして、熊谷うちわ祭り最大の見どころは、何と言っても12台の山車・屋台による叩合い(たたきあい)です。3層から成るきらびやかな山車は、その高さ3メートルを優に超え、大迫力のボリュームです。2階部分には太鼓や鐘を鳴らす叩き手が乗り込み、夜ともなれば飾られたたくさんの提灯に灯が入れられ、耳にも目にも大変賑やかしくお祭りを盛り上げます。
「叩合い」とは市街を練り歩く山車・屋台同士が出会いのお囃子を競い合うもので、3日間を通して見ることができますが、とりわけ最終日22日の夜から始まる「曳っ合せ(ひっかわせ)叩合い」では、これが最後とばかりにあちらこちらで盛大に叩合いが行われます。
最終的にお祭り広場に12台の山車・屋台すべてが集結し、最後の叩合いを行う様は圧巻の一言。ぜひ最後の最後まで見ていただきたい、熊谷うちわ祭り一番の醍醐味です。
熊谷うちわ祭りへのアクセスは?
熊谷うちわ祭りの会場へは、電車でのアクセスが便利です。熊谷駅まではJR高崎線で、湘南新宿ライン、上野東京ラインも乗入れを行っているため、都心からも一時間程度で行くことができます。
また、上越新幹線の停車駅ですので、東京駅から新幹線なら40分で到着です。北側出口から駅のロータリーに降りれば、すぐにうちわ祭りの熱気が伝わってきます。
熊谷うちわ祭り
会場:熊谷駅周辺
電話:048-527-0002